【天体関連ニュース】
2019年4月星空トピックス
情緒ある「春霞」を楽しめる4月の星空
桜が芽吹き日に日に暖かさを感じる4月。宵の空では冬の星座が西に傾き、東からは春の星座が昇ってきています。この時期は「春霞」と言って、夜空がかすんだように見える日が多くなります。日中と夜との気温差が大きい日に、植物からの水蒸気の放出が活性化し生じる現象ですが、日本では古くから平安時代の和歌に、春の風物として多く詠み込まれています。季節の変わり目ならではの趣のある夜空。今月は、惑星と月の接近を明け方の空で楽しむことができます。
細いお月様と金星が日の出前に競演
4月1日(月)、2日(火)の日の出前、東の空低く輝く金星に新月前の細い月が近づき、美しい眺めとなります。金星の高度は日の出30分前には10度ほどと低いですが(東京からの観察)、月と金星という目立つ天体の組み合わせですので、比較的見つけやすいでしょう。金星は、6月頃まで日の出前の低空に見える時期が続きます。7月に入ると急激に高度を下げ、年末までは観察しにくい時期が続きます。まだ朝は肌寒い季節ですが、早起きして温かな服装で東の方角の見晴らしが良い場所で観察してみてください。
南の空で月と木星と土星が並ぶ様子が観察できます
4月下旬ごろ日の出前の南の空には木星と土星が観察できます。4月23日(火)から26日(金)にかけては、月が木星と土星に近づきます。日の出の時刻が早い時期ではありますが、日々細くなっていく月が星空の中を移動し、惑星たちと接近する様子を観察する絶好の機会です。
◆4月の新月は
4月5日(金)
◆4月の満月は
4月19日(金)です