野鳥図鑑~歩く姿がキュートな『カルガモ』~
「カルガモ」はカモ目カモ科マガモ属に分類される留鳥です。春先になると、警察が総動員して「カルガモ」の引越しを見守るという、ほのぼのとしたニュースを見たことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。親の後ろをついていく小カルガモの姿のきちんと並んで歩いている姿はとても癒されます。そもそも、なぜ「カルガモ」はお引越しをするのでしょうか。
なぜ「カルガモ」はお引越しをするの?
「カルガモ」の食性は雑食性です。水辺で「水生昆虫」「水草」「草の実や葉」などを採餌しますよ。日中は水面などで休んでいることが多いので、主に夜に採餌を行うことが多いのだとか。そのため、同じ場所に生息していると水草はなくなってしまい、餌のたくさんある場所へと引っ越すとされています。また、同じ場所にずっといると敵に狙われやすくなってしまうという理由もあるのだそうです。
一部の野鳥にみられる「刷り込み現象」
「カルガモ」は水辺近くの草むらや竹藪などの乾いた地上に、枯草や枯葉で皿状の巣を作ります。一腹卵数は10~12個で、メスが行う約26日の抱卵を経て孵化します。ヒナは孵化してからすぐに歩くことが出来るので、親鳥の後に続いて水辺に移動します。また、カルガモは「刷り込み現象」という、生まれて初めてみた動くものを自分の親だと思う習性があります。これは、カルガモやカモの仲間、ニワトリやアヒルなど一部の鳥だけに見られる現象で、ヒナは親鳥の行動を見ながらエサの食べ方や身の守り方を覚えて成長します。ちなみに、この「刷り込み現象」の発見者はオーストラリアの医師・動物行動学者のコンラート・ローレンツさん。きっかけは、ハイイロガンの卵を人工孵化してガチョウに育てさせようとしたときに、残った一つの卵が目の前で孵化してしまい、自らがハイイロガンのヒナに母親と間違われた体験から発見したといわれています。
「カルガモ」は留鳥のため一年中見られる身近な鳥です。そんな「カルガモ」の愛らしい姿が撮影できた方は、是非ネイチャーランドの「ギャラリー」に投稿ください♪お待ちしております!
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