野鳥図鑑~群れでさえずる賑やかな野鳥『マヒワ』~
「マヒワ」はスズメ目アトリ科に分類される野鳥で、スズメよりも一回り小さいく12~13㎝ほどです。ヨーロッパやアジア東部、北アメリカ・中央アメリカの山地などに分布し、日本では「冬鳥」として親しまれています。寒い地域に住むマヒワは冬になると中国や朝鮮半島・日本などに渡り、越冬し、北海道や本州北部では「留鳥」として留まり、夏には繁殖も行います。
黄色×黒のコントラストが特徴
「マヒワ」のオスは顔から体下面が黄色く、額から頭頂・目先・喉・頬の黒色模様がポイントです。背中は緑色を帯びる黄色で、細く黒いまだら模様があります。翼としっぽも黒く、羽の中央にある黄色い筋模様が太い翼帯になり、風切羽の縁としっぽの付け根は黄色です。ちなみに、「マヒワ」は漢字で「真鶸」と書きますが、これは日本には「鶸色(ひわいろ)」という、緑がかった暗い黄色を指す色合いがあります。これは「マヒワ」のオスの体の色を模して名付けられたと言われています。
鳴き声と姿から見つけやすい野鳥のひとつ
「マヒワ」は単独で行動することはほとんどなく、群れを作って生活しています。地鳴きは「チュィーン」「ジュビッ ジュィーン」などです。繁殖期のさえずりは「チュルチュル チィチィチュィーン」など。数羽で同時にさえずっていたかと思えば、ソロでさえずり、また数羽でさえずりというのを繰り返します。また、移動するときは集団で動くので、目立つ黄色と相まってすぐに見つけることができる野鳥とも言えます。
卵時代から黒い斑点が
「マヒワ」は繁殖期になると番(つがい)になり、樹上に木の枝や苔・草・動物の毛などを組み合わせたお椀型の巣をつくります。一度に5~7個の卵を産みますが、卵の色は白色で、黒い斑点があります。メスのみ卵を温め、11~14日で孵化し、雛たちは13~15日ほどで巣立ちます。
餌を食べる姿もキュート
「マヒワ」の食性は植物食で、カバノキやハンノキなどの植物の種や芽、植物の葉、植物の実、時には昆虫などを食べますが、松ぼっくりなどを小さなくちばしで上手にこじ開けて中の種子を食べたりもするそうです。木の上を活発に動き回って餌を探し、時には逆さまの状態で餌を取ることもあります。
実はとっても身近な存在の「マヒワ」。そんな「マヒワ」の愛らしい姿を撮影できた方は、是非ネイチャーランドの「ギャラリー」に投稿ください♪お待ちしております!
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