野鳥図鑑 ~赤い体と大きなクチバシが特徴の『アカショウビン』~
森の中を飛ぶ美しい鳥「アカショウビン」。飛ぶ宝石とも呼ばれる「カワセミ」の仲間であり、美しい鳴き声と燃えるような赤色を全身にまとったその姿は、一度は出会ってみたい野鳥ではないでしょうか。
たくさんの異名を持つ鳥
「アカショウビン」は非常に別名が多い鳥です。雨が降りそうになるとその特徴的な声で鳴くことから、「アメフセドリ」「アメコイドリ」「ミズコイドリ」「ミズコイ」とも呼ばれています。また、その燃えるような美しい赤色の羽から「火の鳥」と呼ばれ、奄美大島の地方名では「クッカル」と呼ばれているそうです。「アカショウビン」の全長は約27cm、翼を広げると40cmほどで「ヒヨドリ」と同じくらいの大きさです。その特徴は何といっても赤いボディ。背面は深みのあるえんじ色、お腹側は橙褐色です。そして、赤く大きなクチバシはたくましく見えますが、実は柔らかいそうです。
大きな獲物でプロポーズ
「アカショウビン」は『キョロロロロー』と鳴き、その声は深い森の中でも遠くにいてもよく聞こえます。緑の多い森林に住み、水辺のあるなしに関わらず見ることができます。また、「アカショウビン」は基本的にオス・メス同色です。よく見てみると違いがあり、それは腹部です。オスとメスの腹部を見るとオスは全体的に橙褐色ですがメスは足に近づくにつれて白くなっていきます。また、「アカショウビン」は繁殖期にメスへプロポーズとして贈り物をします。その贈り物は大きければ大きいほどプロポーズの成功率は高まるそうで、ときに大きなカエル等を狩ることもあります。人間でいうダイアモンドの大きさといったところでしょうか。
「アカショウビン」は借家住まい派
「アカショウビン」は動物食でカエルやサワガニ、ザリガニや昆虫、小魚や小さなヘビまで何でも捕まえて食べています。木の上から川や沼の中にいる餌を探し、頭から一気に飛び込んで獲物を捕らえる姿は迫力満点です。捕らえた獲物は枝や石などに叩きつけ、弱らせてから丸ごと飲み込みます。住処は崖やキツツキの古巣に住みます。記録には発泡スチロールの人口巣やスズメバチの古巣も家にしてしまうそうです。「アカショウビン」の繁殖期は6~8月。森のどこかで真っ赤な姿を捉えたよという方は、是非ネイチャーランドNOSEの「ギャラリー」に投稿ください♪お待ちしております!
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