2023年5月の星空トピックス
寒さも和らぎ、春の星座が楽しめる時期になりました。今月は6日(土)の深夜から夜明け前にかけて、地球の影が薄い部分に月が隠される「半影月食」が起こります。地球の影が濃い部分(本影)に隠される月食とは異なり、わずかに暗くなったと感じる程度です。ただし今回は、月が地球の本影に近づくため、食の最大を迎える2時23分頃には、月の上部(うさぎ模様の腰のあたり)が暗く、はっきりとわかる可能性があります。
13日(土)と14日(日)の日の出前には、南東の低空にある土星に下弦を過ぎた月が近づきます。また、23日(火)から25日(木)の日の入り後には、西の空にある金星と火星に月が近づきます。
土星と月が夜明け前の空で輝く
夜明け前、南東の低空には土星が見えています。土星の明るさは1等ほどですが、明るい星の少ない星座の領域にあるため、比較的見つけやすいです。13日(土)と14日(日)には下弦過ぎの月が土星の近くに見えます。
5月に入り、日の出の時刻がかなり早くなったので、夜明け前の空にある天体を観察するためには、早起きが必要になります。ぜひ早起きをして、夜明け前のひとときを楽しんでください。
日の入り後の西の空 二惑星と月の共演
日没後の西の空には、明るく輝く宵の明星・金星と、その少し高い位置には火星も見えています。その金星と火星に、23日(火)から25日(木)にかけて、細い月が近づきます。月と金星は、まだ夕焼けの残るほんのりと明るい空の中でも観察できますが、1.5等の火星は、空が十分暗くなってから観察するのがおすすめです。少しずつ太くなりながら東へ移動していく月と、惑星たちの共演を楽しんでください。
ゴールデンウィーク後半には流星群も!
毎年、ゴールデンウィークの後半頃に活動するみずがめ座η(エータ)流星群は、5日(金)~8日(月)の未明が見ごろとなります。ただし、今年は満月と重なるため、月明りの影響を受け、見えづらくなります。条件は良くありませんが、極大となる7日(日)の深夜から夜明け頃が観測のチャンスとなりそうです。
◆5月の満月は
5月6日(土)
◆5月の新月は
5月20日(土)