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【天体関連ニュース】

2022年6月の星空トピックス

6月の終わり頃は、日の入りの時刻が1年で最も遅く夜が短くなります。空が暗くなると、春の星座は西に傾き、東の空には入れ替わるように夏の星座が昇ってきます。中旬から下旬にかけては、明け方の空にすべての惑星が勢ぞろいし、水星、金星、火星、木星、土星の5つは肉眼で観察することができます。その中で最も観察するのが難しい水星が、16日(木)に西方最大離角となって比較的見やすくなります。

明け方の空に惑星が勢ぞろい!

6月中旬から下旬にかけて、明け方の空に全ての惑星が勢ぞろいします。夜間に全ての惑星が地平線の上にある機会はなかなかありません。例えば18日(土)の日の出1時間前には南の空に月があり、そこから東の地平線に向かって、土星、海王星、木星、火星、天王星、金星、水星が並び賑やかな星空が楽しめます。肉眼で観察できるのは、水星、金星、火星、木星、土星の5つ。大変良い機会ですので、5つの惑星を肉眼で観察することに挑戦してみましょう。ただし、水星は地平線からの高度が低いため、見つけるのが少し難しいかもしれません。

海王星は約8等と大変暗く、残念ながら肉眼では見ることができないため、事前に正確な位置を確認し、望遠鏡を使って観察してみてください。また、約6等の明るさの天王星は、目の良い人が夜空の暗い場所で観察すればなんとか見ることができる明るさです。双眼鏡や望遠鏡を使うと、より見つけやすくなります。もちろん、正確な位置を知っておく必要があります。望遠鏡などがある場合は、この惑星が揃って観察できる貴重な機会に、天王星や海王星探しにも挑戦してみましょう。夜空に勢ぞろいする惑星は、ほぼ直線状に並びます。これは、惑星が太陽の周りのほぼ同じ平面上を公転していて、それを、やはり同じ平面上にある地球から見ているためです。また、毎日観察すると、月が惑星に沿って日に日に東側に移動していくのがわかります。月が地球の周りを公転する平面も、惑星が公転している平面とほぼ同じであり、月は惑星の近くを通って移動していくように見え、この時期ならではの星空を観察することができるでしょう。

水星を観察するには「最大離角」がポイント

6月中旬から下旬にかけて日の出直前の東の低空に水星が姿を見せます。
水星は、太陽系の一番内側を公転している惑星のため、見かけの位置が太陽から大きく離れることがありません。水星を観察するには、太陽からの見かけの距離が大きくなる「最大離角」前後に限られています。

水星は16日(木)に西方最大離角を迎えますが、今回東京では日の出30分前の水星の高度が、観察しやすいとされる10度を超えることはありません。しかし、18日(土)から27日(月)までの間は8度を超えるため、他の地域でも大きな違いはなく、水星を見るのに比較的良い期間です。また、27日(月)以降は水星の高度が8度を下回りだんだんと低くなっていきますが、徐々に明るくなるため、空の状況などによっては、見つけやすいかもしれません。低空にある水星を見つけるためには、山や高い建物等で東の空の視界が遮られていない場所を選びましょう。また、低空に雲のない、よく晴れた日に観察するのがおすすめです。水星探しは、空がまだ暗いうちからぜひ始めてみてください。水星の高度は低いものの、地平線近くまで晴れていれば、空が暗いほうが水星を見つけやすくなります。まずは水星の近くにある金星を見つけ、金星の左下を探すのが水星を見つけるコツです。また、双眼鏡を使うとより水星を探しやすくなります。双眼鏡を使う際は、太陽を見ないよう、日の出前に観察が終わるよう注意してください。

5惑星を同時に観察しよう

6月の中旬から下旬にかけては全ての惑星が明け方の空に勢ぞろいしています。肉眼で見つけやすい水星、金星、火星、木星、土星を同時に見ることに挑戦してみましょう。今回の西方最大離角では水星の高度があまり高くないため、水星を見つけるのは簡単ではないかもしれません。しかし、いちばん難しい水星を見つけることができれば、5つの惑星を同時に見ることがきっと叶うはずです。

◆6月の満月は
6月14日(火)です
◆6月の新月は
6月29日(水)


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