能勢ネイチャーランド

【天体関連ニュース】

2022年5月の星空トピックス

夜明け前の空で3月頃から続いている惑星の集合に注目しましょう。1日(日)には東の低い空で明るく見えている木星に、さらに明るく輝く金星が近づきます。下旬になると、土星、火星、木星、金星に次々と月が接近していく様子を楽しむことができ、27日(金)の午後には、九州南部の一部の地域で月が金星を隠す「金星食」が見られます。

明るい2つの惑星、金星と木星に注目!

夜明け前の東の低空でひときわ明るく輝く金星と木星は必見。マイナス4等の金星とマイナス2等の木星が近い位置で輝く姿は見応えがあります。

5月初旬は、この2つの惑星が近づき、離れていく様子を観察することができます。
金星は日に日に東へ移動して木星に近づき、1日(日)の4時には0.24度(満月の見かけの直径の約半分)にまで接近します。月がすっぽりと視野におさまるくらいの倍率の望遠鏡では、木星と木星のガリレオ衛星、そして金星が同時に観察できます。
金星と木星が最も近づくのは6時頃ですが、その頃にはすでに太陽が昇っているため、望遠鏡や双眼鏡を使って観察する場合は、誤って太陽を見てしまうと危険なため、日の出前には観察を終えるようにしましょう。

その後、金星はさらに東へ移動し、4日(水)の4時には約2.7度(満月の見かけの直径6個弱分)まで離れ、数日のうちに金星の位置が随分と変わっていく様子がわかります。これは、金星の移動するスピードが、木星よりもずっと速いためです。

明け方の空で輝く惑星たちと月の接近

日の出1時間ほど前の南東の空には土星、東の低空には金星、そして土星と金星の間には火星、木星が見えます。1日(日)には見かけの距離が満月の直径の半分にまで近づいた木星と金星は、金星がさらに東へ移動することで、31日(火)には約29度(満月の見かけの直径60個分近く)と、大きく離れます。
22日(日)から27日(金)にかけて、これらの惑星の近くを月が通り過ぎていく様子を観察できます。22日(日)には、下弦前の月が土星の近くに見えますが、月は徐々に欠けていきながら東へ東へと移動し、25日(水)には火星と木星の近くに見えるようになります。この後も月は東へ移動し、27日(金)にはさらに細くなった月が金星の近くで観察できます。

月と金星の共演、一部地域では金星食も!

27日(金)、夜明け前の東の低空で明るく輝く金星に細い月が近づき、美しい眺めになります。明るくなるにつれて、金星も細い月も青空にかき消されるかのように見えなくなっていきますが、その日の午後、宮崎県、鹿児島県の一部の地域、および、沖縄県や東京都小笠原村では、月が金星を隠す「金星食」を観察することができます。

地球の周りを公転している月は地球から見ると西から東へと移動し、約1ヶ月かけて空を一周しています。このとき月は、背後にある天体を次々と隠していきます。月が惑星を隠す現象を惑星食、恒星を隠す現象を星食(個別には、隠す天体の名前をとって「◯◯食」)と呼びます。
今回の金星食は昼間に起こるため、肉眼で観察することは難しくなりますが、双眼鏡や望遠鏡を使えば観察できます。ただし、誤って太陽を見てしまわないよう、十分注意してください。
各地の金星食の予報時刻は、場所がわずかに変わると予報時刻も変わるため、事前にしっかり調べておきましょう。

金星食はここで見られる!

鹿児島県、宮崎県の一部の地域で金星食が観察できます。一部の地域では、金星は完全には月に隠されず、一部分が隠されただけで金星食が終わります。
金星をはじめ、惑星は地球から面積を持って見えるため、金星が月に隠れるとき(潜入)出てくるとき(出現)には少し時間がかかります。(望遠鏡を使っても地球からは点にしか見えない恒星は、潜入も出現も一瞬です)

垂水市では13時40分頃から13時50分頃にかけて、金星の一部が月の縁に隠されます。一方、那覇市では13時09分頃から13時10分頃にかけて金星は月の光っている側から潜入し、14時10分頃から14時11分頃にかけて月の光ってない側から出現します。望遠鏡を使うと、潜入の際に金星が月にじわじわと隠されていく様子や、出現の際に青空の中にじわじわと金星が現れてくる様子(青空の中では月の光っていない部分は見えないため)が観察できるでしょう。
昼間の金星食の観察には双眼鏡や望遠鏡が必要ですが、誤って太陽を見ることがないよう、十分に注意してください。
◆5月の新月は
5月1日(日)、30日(月)
◆5月の満月は
5月16日(月)です


上へ

ネイチャーランド能勢-自然体験&天体観測

〒563-0131
大阪府豊能郡能勢町野間大原325
協栄産業株式会社
TEL:072-737-1704
FAX:072-737-1706