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【天体関連ニュース】

2022年2月の星空トピックス

明るい星の多い冬の星座たちが、日の入り後、暗くなって間もない空を彩っています。夜が更けると、しし座や北斗七星など、春の星たちが東の空を占めるようになります。また、見る機会の少ないりゅうこつ座の1等星「カノープス」を見るのに良い時期です。短い時間だけ南の空の低い位置に現れるカノープスを探してみましょう。

夕方の空で細い月と木星が接近

日の入りから1時間ほど経ち空が暗くなった頃、西の低空には明るい木星が見えています。2月3日(木)には木星に月が接近します。月は1日(火)に新月を迎えたばかりで、大変細い姿をしています。日の入り1時間後の高度がわずか10度ほどですので、南西から西にかけて地平線近くまで見通せる場所で観察しましょう。双眼鏡があるとさらに見つけやすくなります。

日の出前の南東の空で輝く金星

2月の日の出前の南東の空には、金星がたいへん明るく輝いています。金星は、13日(日)に最大光度となり、マイナス4.9等まで明るさを増します。これは、1等星の100倍以上という明るさです。このころの金星は大変明るく、昼間の青空の中でも見ることができます。誤って太陽を直接見ないよう十分注意して、昼間の金星の観察に挑戦してみましょう。

長寿の星「カノープス」を見つけよう!

りゅうこつ座のカノープス(マイナス0.7等)は、おおいぬ座のシリウス(マイナス1.5等)に次いで、夜空で2番目に明るい恒星です。しかし、日本の多くの地域でカノープスの南中高度(南の空で最も高くなる時の高度)はたいへん低く、見つけにくい星として知られています。カノープスを見ることができる北限は、平地では計算上北緯37.9度となり、おおむね福島県北端付近です。それより北の地域ではカノープスは地平線より上に昇らず、見ることができません。反対に、南に行くほどカノープスの南中高度は高くなり、見つけやすくなります。

夜更け前にカノープスが南中する2月は、カノープスを見つけるチャンスです。よく晴れた夜、南の空が開けた場所でカノープスを探してみましょう。冬の大三角やおおいぬ座のシリウスを目印に、南の地平線近くの低い空に(場所によっては地平線すれすれの)カノープスを見つけることができます。
カノープスは白く輝く恒星です。しかし、空の低い位置に見えるときには地球の大気の影響を受け、実際の明るさよりも暗く、赤みがかった色に見えます。
中国では、カノープスを「南極老人星(なんきょくろうじんせい)」と呼び、この星を見ると寿命が延びる、という言い伝えがあるそうです。

◆2月の新月は
2月1日(火)
◆2月の満月は
2月17日(木)です


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