2021年3月星空トピックス
3月20日(土)に春分の日を迎え、お昼間の時間がどんどん長くなっていく季節です。日の入りが遅くなり、星が見え始める時刻も遅くなっていきます。星空が待ち遠しく感じられるかもしれません。そんな夕方、西の高い空には火星が輝いています。また、西の低い空には3月15日(月)頃から細い月が見え始めます。下側が光った、まるで寝ているような月の向きにご注目ください。
寝転がっているようなお月様に注目を
夕方、西空に細い月が見えることがあります。今月は13日(土)が新月で、その後15日(月)頃から少しずつ太くなっていく月が西の空に見えるようになります。このときの月の向き(傾き)にぜひご注目ください。光っている部分が下側になり、まるで寝ているような姿の細い月が見られることでしょう。この月の向きは、季節によってかなり違いがあるので、その様子を観察するのも月を眺める楽しみのひとつです。
19日(金)~20日(土)は2つの赤い星と月の競演も
3月中旬の夕方、西の空では、火星とおうし座の1等星アルデバランが並んで見えています。3月19日(金)から20日(土)にかけて、月が火星とアルデバランに接近します。火星は、太陽の周りを回る惑星の一つで、太陽光を反射して輝いています。表面に多く存在する酸化鉄成分によって、赤っぽい色で観察されます。一方、アルデバランはおうし座を形作る星の一つで太陽と同様、自ら光を放って輝く恒星です。赤色巨星という種類に分類され、表面温度が低いためにオレンジ色に見えます。3月は、異なる種類の2つの赤っぽい色の星が並んで見え、しかも明るさはともに約1等です。月がこの2星に接近する3月19日(金)、20日(土)頃の星空は印象的な光景となりそうです。
◆3月の新月は
3月13日(土)
◆3月の満月は
3月29日(月)です