2019年6月星空トピックス
夏の陽気を少しずつ感じるようになった6月。夜が短くなり、曇りや雨が多い時季を迎えます。星空を眺められるチャンスは少なくなってしまいますが、雲や雨の影響を受けない日には思う存分、惑星たちの競演を楽しみたいですね。
アルクトゥールスとベガが見ごろを迎えます
うしかい座の「麦星」アルクトゥールスが天頂近くに昇り、北東の空にこと座の「織女星」ベガも目立つようになってきました。この2つの星はいずれも0等級と明るいので見つけやすく、2つの間には、かんむり座やヘルクレス座が広がっています。
木星と土星が一晩中観察できるチャンス到来
6月中旬の真夜中頃には、南の空に木星と土星が夏の星座の中で輝いています。16日(日)から19日(水)にかけて、この二つの惑星のそばを、満月前後の明るい月が位置を変えていきます。まず、16日(日)の夜、月は木星に接近します。最も近づくのは17日(月)の明け方頃です。16日(日)の夜から翌朝にかけては、月のすぐそばでマイナス2.6等の木星が、月の光に負けずに輝く様子が楽しめます。18日(火)と19日(水)の夜には、月は土星のそばを移動します。6月中旬から下旬は、木星も土星もほぼ一晩中見えているので、月が惑星に対して位置を変えていくのを実感できるチャンス。ぜひ時間をおいて観察してみてください。
双眼鏡を使って水星を観察してみよう
6月の西空では、水星が見やすくなっています。太陽系の惑星のうち、最も内側をまわる水星は、太陽から大きく離れることがないため、普段は高度が低く見つけるのが難しい惑星ですが、6月8日(土)から6月29日(土)の間は、日の入り30分後の高度が10度を超え、特に見つけやすくなります。水星を見つけるためには、日の入り直後、西側にさえぎるもののない場所で、まずはしっかり真西の方位を確認しましょう。一般的な双眼鏡は、7度くらいの視野のものが多いので、地平線すれすれのところを探すと見つけやすいです。
◆6月の新月は
6月3日(月)
◆6月の満月は
6月17日(月)です