2018年11月の星空トピックス
秋の夜長を楽しむ11月の星空
木々が鮮やかに紅葉し、冬支度が始まる11月。7日(水)には立冬を迎え、冷え込みが増してくるこの季節は日暮れが一気に早まり、秋の夜長を楽しめるシーズン到来とも言えます。
「秋のひとつ星」~フォーマルハウト~
季節が秋から冬へと移り変わるこの時期、夏の星座が西の空に傾き、南の空には秋の星座が昇ってきています。1等星がたくさんある夏の星座に比べて、秋の1等星は、みなみのうお座の「フォーマルハウト」ただ一つ。その上この星が属するみなみのうお座付近には、明るい星がないので、星座に詳しくなくても見つけやすい星のひとつ。秋の夜空にぽつんと輝いて見えることから、フォーマルハウトは「秋のひとつ星」とも呼ばれています。因みに、フォーマルハウトはアラビア語で「魚の口」という意味です。星座絵で見ると、みずがめ座から流れ出た水は、みなみのうお座の口の中、ちょうどフォーマルハウトのある付近へと吸い込まれていきます。
惑星たちの競演もそろそろ見納め
今年の夏から秋にかけて夜空を彩った多くの惑星ですが、11月の宵空には土星と火星が残るのみです。土星は日の入りから2時間ほどで沈んでしまうため、観察シーズンはそろそろおしまいです。火星は最接近から3カ月以上経ちましたが、まだマイナス等級を保ち夜空で存在感を放っています。しかし望遠鏡で火星を見ると、その視直径は最接近のころの半分ほどになり、ずいぶん地球から遠ざかったことがわかります。火星が宵空に見える時期はまだまだ続きますが、年末には0.4等、2019年1月末には0.9等、2月末には1.2等と、しだいに暗く、目立たなくなっていきます。
11月18(日)は、しし座流星群の極大日
11月18日(日)は、しし座流星群が極大(もっとも多く流星が見える時期)を迎えます。しし座流星群は、2001年には1時間あたり1000個を超える流星が見られ、流星嵐となったことでも有名です。今年は18日(日)午前1時ごろが観察の見ごろとされていますが、残念ながら大出現の予測はなく、出現数は例年並みの1時間に5個程度とされています。ただ、火球が観測できる確率が高いとされているので、是非期待しながら夜空を眺めてみてください。観察には、近くに明かりがなく空を広く見渡せる場所で寝っ転がって観察するのがオススメです。この時、空の方位を気にする必要はなく、肉眼での観察が適しています。夜は大変冷え込みますので、暖かい服装で観察してくださいね。
◆11月の新月は
11月8日(木)
◆11月の満月は
11月23日(金)です