2017年11月の星空トピックス
11月の星空は十三夜や流星群など見どころが満載
秋も深まった11月の星空は、夜も更けると冬の星座たちのステージに。空気の澄んだ11月は星たちもいっそう輝きを増して見えます。
11月1日(水)は十三夜のお月見
『後(のち)の月』とも呼ばれる十三夜のお月見。十五夜(中秋の名月)から約1か月後に巡ってくる十三夜は、十五夜に次いで美しい月だといわれ昔から大切にされていました。十五夜は中国から伝わったものですが、十三夜は日本固有の風習で、秋の収穫祭の一つではないかと考えられています。もっとも古い記録では、延喜19年(919年)には宇多法皇によって9月13日にも観月の宴が行なわれ、これが日本独自の十三夜の月見のはじまりとされます。十五夜はあまりすっきりしない夜空であることが多いのに対し、十三夜の夜は晴れることが多いようで、「十三夜に曇り無し」という言葉もあるのだとか。
11月11日(水)から12日(木)の『レグルス食』
しし座の胸元で輝く一等星のレグルス。しし座は春の星座ですが、11月の今頃の季節には、ちょうど真夜中ごろ、東の空に昇ってきます。11日(水)から12日(木)にかけて、下弦を過ぎたばかりの月にこの星が隠される「レグルス食」が起こります。
今回の「レグルス食」は、日本のほとんどの地域では星が月に隠される“潜入”の瞬間が、地平線の下で起こるため残念ながら見ることができません。また、月の背後から再び現れる“出現”の瞬間も、九州以西では、同じように地平線の下で起こるため、食の現象そのものを観察することはできません。一方、仙台や東京、京都などでは、東の空の低い位置ではありますが、昇ってきたばかりの月の向こうからレグルスが姿を現す“出現”の現象が観察できるでしょう。潜入から出現まで一連の現象が観察可能なのは北海道など限られた地域のみとなります。
11月17日(火)の夜半から18日(水)にかけて『しし座流星群』が観察できます
秋の流星群といえば「しし座流星群」。2017年の「しし座流星群」がよく見られるのは、11月10日(火)~23日(月)頃までで、特に観察に適しているのが17日(火)の夜から18日(水)の未明です。お月様は18日(水)に新月を迎えるので、今年の「しし座流星群」は月明かりの影響をほとんど受けることなく観察することができます。
■流星群の観察ポイント
ポイント1)
望遠鏡や双眼鏡などの特別な道具は必要ありません。肉眼で観察しましょう。望遠鏡や双眼鏡を使うと視野がたいへん狭くなってしまうため、流星の観察には適しません。
ポイント2)
立ったままで長い時間観察をすると疲れます。レジャーシートなどを用意して、寝転がったまま観察できるよう準備をしておくとよいでしょう。
ポイント3)
夜は特に冷え込むので防寒具を着用して観察するようにしましょう。
ポイント4)
屋外に出てから暗さに目が慣れるまで、最低でも15分間は観察を続けるようにしましょう。
ポイント5)
夜遅く屋外で行動することになりますので、事故などに十分注意してください。
◆11月の満月は
11月4日(土)
◆11月の新月は
11月18日(土)です。