2017年5月の星空トピックス
夏の気配を感じる5月の星空
早くも5日(金)に立夏を迎え、6月の夏至に向かって昼の長さがどんどん長くなるこの時期、星空たちも夏へと向かう勢いが感じられるころです。春の星座も夜半過ぎには西の空へと沈み、星空も衣替えの季節を迎えます。
5月6日(土)頃にみずがめ座η(エータ)流星群が極大
流星群といえば、1月の「しぶんぎ座流星群」、8月の「ペルセウス座流星群」、12月の「ふたご座流星群」が「3大流星群」として知られていますが、「三大流星群」に次ぐ規模で毎年活動しているのが「みずがめ座η流星群」です。しかし、「みずがめ座η流星群」は、日本では流星群が発生する放射点の高度が低く、その分見える流星の数が少なくなってしまうためあまり注目されていません。今年は、極大の前後2~3日間の月が沈んでから薄明が始まるまでの間は月明かりに影響されることなく、良い条件で流星を観察することができます。極大当日より極大の前のほうが、月が早く沈み好条件の時間が長く続きます。観察には、近くに明かりがなく空を広く見渡せる場所を選びましょう。望遠鏡や双眼鏡は使わず、肉眼での観察が適しています。
月と木星の美しい競演が見頃
宵空では南から南東の方角に木星が明るく輝いています。木星は、今月上旬には22時頃に南中します。その後、南中の時刻は徐々に早まり、下旬には20時頃に南中するようになります。7日(日)、8日(月)には、この木星に満月前の月が接近します。普段はあまり気にならないかもしれませんが、月は他の星々の間を日々移動しています。木星のように明るい星の近くを月が通るときは、月の位置が毎日変わることを実感できる良い機会です。
月を目印に土星を観察する絶好の機会
夜半前、南東の空の低い位置に土星が姿を見せています。土星は上旬には3時頃、下旬には1時頃に南中します。13日(土)、14日(日)には、この土星に満月を過ぎた月が接近します。13日(土)の夜半前に見ると、土星は月の下側に見えています。その後、翌朝にかけて月は徐々に土星に近づきながら、月と土星は共に南東の空から南西の空へと移動していくので、早起きをして大きく位置を変えた月と土星を探してみるのもいいかもしれませんね。そして14日(日)の夜半前になると、月は東(左下)へと移動し土星は月の右上に見えるようになります。土星は、金星や木星のように明るく輝いて見えないため、普段は土星を目にしながら、それが土星だということに気づいていな場合も多くあります。是非、この機会に月を目印にしながら土星を観察してみてください。
◆5月の満月は
5月11日(木)
◆5月の新月は
5月26日(金)です。