能勢ネイチャーランド

野鳥図鑑〜幸せを運んでくる鳥「ツバメ」


スズメ目ツバメ科ツバメ属に分類される「ツバメ」は、日本には毎年3月下旬から4月上旬ごろに夏鳥です。九州で3月、関東地域で4月、東北で5月頃に見ることができる渡り鳥で、9月中旬から10月下旬になると、島伝いに南の暖かい地方(台湾、オーストラリア北部、南西、マレー半島)へ旅立っていきます。
「ツバメ」は、なぜ渡りをするのか?それは、日本は、寒い冬が過ぎて温かい春になると「ツバメ」の栄養源となる虫が大量に発生することから、繁殖地にも適しているためです。子育て中の親は、1日に100回以上もヒナのもとへと運ぶため、暖かいだけでなく餌が豊富なことはとても重要な条件。「ツバメ」にとって日本は、絶好の子育ての地というわけです。

細マッチョなボディで身体能力抜群!


「ツバメ」は全長17cm前後、羽を広げた状態(翼開長)は32cmほどの小型の鳥です。体のわりに大きな翼が特徴的で、体色は白と黒のツートンカラー、背中側は光沢のある藍黒色の羽毛で覆われていますが腹側は白い羽毛をしていて、喉と額の部分は赤く、胸には黒い横帯の模様があります。プロ野球球団の人気マスコットキャラクターでも「ツバメ」がモデルになっているものがありますね!それだけ広く親しまれている鳥とも言えます。

細い体型に大きな翼を持っている「ツバメ」は、飛行にとても適している体型をしています。普段は平均時速47㎞ですが、餌を捕獲する時や天敵であるカラスやオナガなどを振り切るときには時速200㎞近いスピードで飛行することもできます。また、一日の飛行距離は300㎞以上とも言われていて、小型の鳥の中でも群を抜いた身体能力を持っていることがわかります。

尾羽の長さはイケメンの証


「ツバメ」のオスとメスは同色ですが、尾羽の長いほうがオスです。尾羽の長さは、成熟した大人であり、ダニの寄生がなく、遺伝的に優れていることを示しています。そのため、尾羽の長いオスはメスからモテモテなんだそうです。

大切に見守りたい「ツバメ」の巣


4月~7月にかけて子育てをはじめるため、早い地域では3月の終わり頃、遅い地域でも6月の終わり頃までに巣づくりを終え、子育ての準備を整えます。
巣づくりは、一から巣を作り始めるパターンと、もう使われていない古い巣を作りなおして使うパターンがありますが、一から作る場合は、完成までに2週間から1か月もかかってしまいます。リフォームの場合だと、数日で完成することもあるそうなので、「ツバメ」の世界でもリフォームがお得というわけですね。

また、「ツバメ」の天敵となる、猫やカラス、蛇などの動物を避けるために、あえて人通りの多い場所を巣づくりの場所として選ぶそうです。民家や商店に巣を作る「ツバメ」は、雷や火事を防ぐ生きものと信じられ、また、子どもを生み育てるおめでたい証の鳥として人々に愛され、大切にされてきました。このように、幸福を運んでくると昔から言い伝えられていて、縁起の良い鳥とされています。

巣から落ちたヒナを見つけたら・・・


羽のあるヒナは飛行練習のためにわざと巣から落とされることが多く、親が近くで見守っているので巣に戻す必要はありません。しかし、羽のないヒナの場合は、そっと拾って巣に返してあげてください。人間の手で餌をやることはできても、飛行技術や餌の取り方、外敵からの身の守り方など生きていくうえで必要不可欠な様々なことは、親鳥から学ぶしかありません。学ぶ機会を奪ってしまうことは、自然界で野生として生きていくうえで、とても危険なことです。
もし、怪我をしているなど、親鳥の能力ではヒナを救助できないと判断した場合は、各都道府県の野生鳥獣担当機関に相談してください。野鳥を捕まえたり、飼育したりすることは法律で禁じられていますので、必ず相談してくださいね!

そんな「ツバメ」に出会えたよ!という方は、是非ネイチャーランドのギャラリーページにお写真をご投稿ください。お待ちしています!

◆ギャラリーページはコチラ
http://natureland-nose.com/photo/


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