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【野鳥関連ニュース】

野鳥図鑑〜仲良し夫婦の代名詞「オシドリ」


「オシドリ」は、カモ目カモ科オシドリ属に分類される漂鳥で、東アジア(日本・中国・台湾・朝鮮半島・ロシア南東部など)に分布しています。日本では、繁殖期である夏季に北海道や本州の北の方に生息し、冬季になると西日本より南に移動して越冬します。「オシドリ」は、水辺の近くの木の洞や地上の窪みに巣を作ります。水からあがって果実や種子を食べるため、木の枝に留まることもありますが、開けた水面に出ることは好まず、山間の渓流や山地の湖などに生息し木陰に隠れるようにしていることが多いです。

水鳥界のおしゃれ番長!?


「オシドリ」の大きさは、オスが45㎝、メスが41㎝程度で、翼を広げると68㎝~74㎝ほどにもなります。繁殖期のオスは後頭部の冠羽と頬から首にかけてオレンジ色の羽が伸び、紫色や白色など美しい縞の模様が特徴です。また、翼の先の風切羽が銀杏のような形になっているのも特徴です。一方、メスは地味な灰褐色で、胸には白い斑点模様、目の後ろには白い線模様があり、ぷっくりとした丸くてかわいい姿態です。オスは夏季の繁殖期が終わる冬季になると、メス同様地味な灰褐色の羽に生え変わります。しかし、嘴は赤い色のままなので、非繁殖期には嘴の色でオスとメスを見分けることができます。

より力の強く、より美しいものが選ばれる“求愛ディスプレイ”


求愛ディスプレイとは繁殖期にオスがメスに対して優位さを見せて、パートナーとなることです。「オシドリ」の場合、群れの中ではオスの数がメスよりも多く、より力の強いもの、より美しいものでないと、パートナーになれないのだとか。そこで、1~2羽のメスの周囲を数羽のオスが冠羽や銀杏羽をメスに見せながら飛んだり、水上で頭を上下に動かしたり、上半身を持ち上げ、体を大きく見せるように水上に飛び上がるようなポーズでアピールするなど、求愛のディスプレイをします。求愛ディスプレイは明け方や夕方によくみられるそうですが、まるでボディビルディングの大会のようですね。メスの毛づくろいをしたり、敵に襲われたときはメスを守るため亡くなったフリをして敵の目をそらし、メスを逃がすなど、身体を張った健気なところもあるようです。

おしどり夫婦というけれど?


「オシドリ」は漢字で「鴛鴦(えんおう)」と書き、「鴛」をオス、「鴦」をメスというそうです。仲睦まじい夫婦のことを、「おしどり夫婦」とよく言いますが、実は「オシドリ」は、毎年ペアを変えることでも知られていて、オスは卵を温めることも子育ても手伝いません。あれだけの求愛はなんだったんだ?と思わせるほどの塩対応。
そんな「オシドリ」が仲睦まじい夫婦の象徴となったのはなぜか?それは「鴛鴦の契り」ということわざからきています。このことわざは、悲劇の生涯をおくった夫妻のそれぞれの墓場から生えた木が絡まり、その枝で「オシドリ」の夫婦が寄り添って泣き続けた、という中国の古事が由来のようです。

そんな「オシドリ」に出会えたよ!という方は、是非ネイチャーランドのギャラリーページにお写真をご投稿ください。お待ちしています!

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