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【野鳥関連ニュース】

野鳥図鑑〜日本でも知名度の高い夜の番人「トラフズク」


「トラフズク」はフクロウ目フクロウ科トラフズク属に分類される夜行性の野鳥です。日本の他、エジプト、カナダ、台湾、メキシコ、モロッコ、ユーラシア大陸、アメリカ合衆国に生息しています。日本では「ミミズクといえばトラフズク」と言えるほど、知名度の高い野鳥で、翼が大きいので、木々が密集している森はあまり好まず、低山や平地の「森林」「草原」「農耕地」をすみ家とします。夜行性のため、昼間は眠っていて夜になると餌を探します。

ワイルドなトラ柄が名前の由来


「トラフズク」の大きさは全長35~40㎝、翼を広げると約98㎝と、ハトよりもひと回り大きいサイズで、フクロウの中では中型の種類です。頭から背中は灰色で茶色の、腹部は黄土色でこげ茶色のたてしまが特徴的で、全体的にトラ柄のように見えることから、「トラフズク」と名前がついたと考えられます。漢字では「虎斑木菟」と書きます。

生きていくために研ぎ澄まされた能力


「トラフズク」には「羽角(うかく)」と呼ばれるウサギの耳のように伸びた羽があります。この羽角は、高く羽を立てることによって、後方からの音を聴きとり易くする役割があると考えられています。また、左右の耳の位置が少しずれており、夜でも餌となる動物の動きを正確に音で感じ取ることができます。同じ音でも時間差で聞こえるようにすることで、獲物の正確な位置を特定します。そんな「トラフズク」には、木の枝に擬態するというなんともユニークで可愛らしい一面があります。これは、危険から身を守るための自己防衛方法。木で休んでいる時に敵に襲われないよう羽角をぴんとのばし、翼も下へのばして身体を細くまっすぐにし、木の間で目立たなくして、危険から身を守っています。

年々減少するトラフズク


トラフズクは数が減少しつつあり、栃木県ではレッドリストに名前が載っています。繁殖期のカメラ撮影は、トラフズクにとって妨げとなりますので、落ち着いた環境で子育てをさせてあげるためにもマナーを守って野鳥を観察したいものですね。主に生息地では周年見かけられますが、繁殖は本州北部と北海道で行い、本州以北では「留鳥」ですが一部の個体は「漂鳥」となって、本州以西で越冬します。

そんな「トラフズク」に出会えたよ!という方は、是非ネイチャーランドのギャラリーページにお写真をご投稿ください。お待ちしております!

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