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【野鳥関連ニュース】

野鳥図鑑~姿も鳴き声もキュートな『ツリスガラ』~


「ツリスガラ」は、スズメ目ツリスガラ科ツリスガラ属に分類される小さな冬鳥です。英語名は European Penduline Tit(ヨーロピアン・ペンデュリン・ティット)。
ユーラシア大陸の中緯度地域で繁殖し、日本では、冬鳥として沖縄から本州中部にかけて群れで飛来、平地の葦(ヨシ)原で越冬します。「ツリスガラ」は、かつては迷鳥でしたが、1970年代以降に越冬域を東に広げたことにより、九州地方を中心とした西日本では冬鳥となりました。

愛くるしい目元と破壊力抜群のくちばし

全長11cmの小さな鳥。全身が褐色で上面は濃く下面は淡い。雄の頭は灰色で顔は白く、くちばしから目元を通る黒く太い過眼線があり、何ともいえない愛くるしさがあります。雌は頭も過眼線もやや褐色がかっています。河川敷などのヨシ原から、チーチーとメジロにも似た細い鳴き声が聞こえてくると、揺れるヨシの間から夢中になって採食する姿が見られます。ヨシの茎から茎を伝い歩き、鋭いくちばしでパキパキ、パチパチとヨシの茎の鞘をはいでゆき、中に隠れているカイガラムシやワタムシなどの昆虫類をとり出して食べています。そのくちばしの破壊力はなかなかのものです。

名前の由来にもなった特徴的な巣作り

繁殖地では、湿地や林の中の樹木の枝に、主に草を使って袋状の吊り巣を作る、これが和名「ツリスガラ」=吊巣雀の由来です。卵の数は普通6~8個。雌のみが抱卵します。巣にはふたつの入口があり、ひとつは子育てのための部屋につながる閉じられた入口で外からは見えなくなっています。もうひとつは、奥行きは浅く大きく開いた入口。この中が丸見えの大きく開いた入口は、天敵を欺くためのもので、何もない穴だけになっています。3月頃まで河川敷や湖沼縁のヨシ原で見かけることができます。

そんな「ツリスガラ」に出会えたよ!という方は、是非ネイチャーランドのギャラリーページにお写真をご投稿ください。お待ちしております!
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