野鳥図鑑~美しい赤い羽根が魅力の『ベニマシコ』~
「ベニマシコ」は、その名の通り紅色をしたスズメ目アトリ科ベニマシコ属の冬鳥・漂鳥です。北海道で繁殖し、秋冬は本州以南に移動します。鳥として飛来する本州以南では、草原や河原などで生活し、藪を飛び回る姿が見られます。全長は約15cm、羽を広げた翼開長では約21cm、体重15gほどの大きさです。
まるでおしゃれ上級者!?
紅色をしているのはオスだけでメスは茶色い色をしています。オスの冬羽は頭と背中・胸から下が淡い赤色、頭頂部と頬・喉は淡いピンク色です。背中には黒い縦斑があり、長くて黒いしっぽの外側が白くなっています。夏羽は、羽の赤色やピンク色がさらに濃くなり、草原や河原はもちろん飛翔時も美しさが際立っています。メスは夏羽も冬羽も全体的に褐色ですが、背中・胸からお腹にかけて黒の縦斑があるのが特徴です。
↑オス
↑メス
ベニマシコの名前の由来
顔まで真っ赤なベニマシコは漢字で紅猿子と書きます。マシコ=猿子はサルの古い呼び方で、羽の色がサルの顔のように赤いこと、真っ赤な顔が猿のように見えることからつけられたと言われています。英語名はLong-tailed Rosefinch(ロングテール・ローズフィンチ)という、サルとは無縁の優雅さをイメージする名前で呼ばれています。
草の実を頬張る姿もかわいい
「ベニマシコ」の食性は雑食です。繁殖期は地上や樹上で昆虫類を捕食し、秋から冬にかけてはイネ科やタデ科の草の実を食べています。好物のセイタカアワダチソウなどの植物の実や種子を短くぷっくりとしたくちばしでついばみ、ムシャムシャと頬張る姿は、食いしん坊そのものです。
3月から4月にかけては冬鳥と夏鳥が交代する季節のため、渡りの途中に、いつもは現れない街中の公園などでも珍しい野鳥に出会える可能性があり、「ベニマシコ」もそのうちのひとつです。
そんな「ベニマシコ」に出会えたよ!という方は、是非ネイチャーランドのギャラリーページにお写真をご投稿ください。お待ちしております!
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