野鳥図鑑~足の長さが魅力の『セイタカキジ』~
「セイタカシギ」は、チドリ目セイタカシギ科の留鳥で、その名の通り足がとても長く背が高く見えるのが特徴です。「セイタカシギ」の全長は約37cm、翼開長(翼を広げた大きさ)は70cmですが、足は付け根から指先までの長さが25cmもあります。漢字で書くと「背高鴫」もしくは「丈高鴫」と書き、英語名は「Black-winged Stilt:黒い翼の竹馬」とされ、細くて長い足を表しています。
長~い足で獲物をGET!
「セイタカシギ」の食性は動物食で、昆虫やエビ、カニなどの甲殻類や小魚、ゴカイなどを食べます。長い足で水辺を歩き回り、くちばしを水中に斜めに差し込んで餌を獲ります。足が長い分、サギや他のシギ、チドリ類よりも深い場所にまで行くことができます。採食中は首を振りながら歩き、海水域で餌を獲った後には淡水域で水浴びを行う几帳面な一面も。
逞しさがすご過ぎる「セイタカシギ」のヒナ
4月~6月ごろの繁殖期には縄張りを持ちつがいで生活し、非繁殖期はつがいを中心とした小さな群れで生活をします。営巣はオスメス共同で水際の開けた場所に浅い窪みを掘り、小石や植物片を敷いて巣を作ります。1回に3~4個の卵を産み、オスとメスとで22~25日間の抱卵後、誕生した「セイタカシギ」のヒナは孵化後なんと数時間で巣を離れます。ヒナはその日のうちに歩くだけでなく泳ぐこともでき、餌も自分で探して食べるのだとか。なんとも逞しいですね!
絶滅危惧種に指定
「セイタカシギ」はヨーロッパやアフリカ、アジア南部を中心に、広い範囲に分布しています。日本では旅鳥・留鳥としてほぼ全土各地の海岸近くの水田や河口、干潟、沼池などで見かけることができます。しかし近年は特に個体数は少なく、環境省によって絶滅危惧種に指定されています。
そんな「セイタカシギ」に出会えたよ!という方は、是非ネイチャーランドのギャラリーページにお写真をご投稿ください。お待ちしております!
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