野鳥図鑑~田んぼの貴婦人『タゲリ』~
「タゲリ」」はチドリの仲間で、大きさは全長32cm、翼を広げた大きさ(翼開長)は約72~84cmほどです。その特徴は何と言っても立派な黒い冠羽(頭頂の羽)。田んぼでよく見かけられることからその名が付き、光の反射によって見える緑色に輝く羽の美しさから、『田んぼの貴婦人』とも呼ばれているそうです。
チョコチョコとした歩き方もチャーミング
「タゲリ」は冬鳥で、稲刈りの終わった田んぼや農耕地で越冬します。「タゲリ」も仲間であるチドリと同様に、走り出して立ち止まるストップアンドゴーの歩き方をするのも特徴のひとつです。また、飛んでいる時に急降下することでトビなど空の天敵を退治することもあります。「タゲリ」の食性は動物食で、主に昆虫やミミズなどを食べ、片脚を前に出して地上を叩くような採餌もしばしば行います。
猫のような鳴き声にも注目を
「タゲリ」は、繁殖期になると『クィックウィー』『プィーウィー』などと、大きな声で地鳴きをします。1度に産む卵の数は約4個で、主にメスによる約25~28日の抱卵を経て孵化します。ヒナは生後わずか半日で巣を離れ、35~40日で飛ぶことができるようになります。また、「タゲリ」は飛び立つときにに『ミューウッ』や『ミャー』という猫のような声を出すので、見つけやすい野鳥でもあります。
(準)絶滅危惧種や希少野生生物に指定
かつて、「タゲリ」は卵も含め食用でした。しかし近年、世界的に個体数が減少しているため国際自然保護連合(IUCN)によって本種の採取が禁止されました。日本各地でも(準)絶滅危惧種や希少野生生物に指定されています。
もし、そんな「タゲリ」を撮影できた!という方は、是非ネイチャーランドNOSEのHPまでお写真をお寄せくださいませ♪
◆ギャラリーページはコチラ
http://natureland-nose.com/photo/