野鳥図鑑~天然記念物にも指定されている『クマゲラ』~
「クマゲラ」は日本に分布するキツツキ目キツツキ科の中では最大種とも呼ばれているキツツキの仲間です。和名の「クマゲラ」のクマ=特大という意味が由来になっています。真っ黒な体色に鮮やかな赤色の頭頂部、先端が黒くなっている淡い黄色の嘴が特徴で、まるで黒い礼服に赤い帽子をかぶっている様に見える事から『赤い帽子をかぶったカラス』などと呼ばれる事もあるそうです。
クチバシを巧みに使って営巣
「クマゲラ」は、4~5月の繁殖期になると枝の無い表面が滑らかな大木や枯れ木に穴を空けて営巣します。ヘビやクロテンなどの天敵が登ってこない10m以上の高さがある位置に、嘴を起用に使って直径25cm深さ60cmほどの巣を作ります。また、「クマゲラ」は波形飛行(波型を描いてフワフワ飛ぶ)をする鳥です。キツツキ類は波形飛行をする鳥が多いですが、クマゲラはキツツキ類の中でも直線飛行に近い飛び方をします。
なかなか出会うことのできない「クマゲラ」
留鳥としても知られている「クマゲラ」は、ヨーロッパやアジアの北部森林に分布しています。国内では北海道と本州(青森県や秋田県、岩手県のごく一部)でのみ生息が確認されています。生息には広大な森林が必要で、北海道では針広混交林、本州ではブナ林に生息しています。1965年には天然記念物に指定されていて、生息数は本州に100羽程度、北海道に500羽程度と推定されています。人に慣れていない「クマゲラ」を撮影したりする事は本当に難しいと言われており、野鳥好きがウォッチングする為に山へ入っても人を見ると木の裏などに逃げ隠れてしまうのでなかなか見る事が出来ません。
しかし!そんな「クマゲラ」に幸運にも出会えたという方は、是非ネイチャーランドの「ギャラリー」に投稿ください♪お待ちしております!
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