野鳥図鑑~ヤドギリの実が大好物の『ヒレンジャク』~
「ヒレンジャク」はスズメ目に属する野鳥の一種で、大きさ18cmほどの小さい鳥です。姿かたち、鳴き声が似ている「キレンジャク」と共に知られていて、平安時代ごろには区別されることなく「連雀(れんじゃく)」や「唐雀(からすずみ)」として呼ばれていたそうです。また、「ヒレンジャク」も「キレンジャク」も、尾羽の数が12枚であることから「十二紅」「十二黄」と漢名でも記されていることがあるようです。
立派な冠羽がチャームポイント
「ヒレンジャク」の特徴と言えば、何と言ってもトサカのように立派な冠羽。額から冠羽にかけて黒い帯模様と、顔は眼を中心として赤みがかった少し派手目な風貌をしています。ちなみに、レンジャク属の雌雄は同色であり、見分けることは難しいと言われています。見分け方は、オスの初列風切には白斑があるようですが、メスは外弁にのみ白斑があると言われています。
ヤドリギと「ヒレンジャク」の関係性
「ヒレンジャク」を含むレンジャク類は「ヤドリギの種子」を好んで食べます。ヤドリギの種子は粘着性が強く、おしりから出てきてもダランとぶら下がる性質があるのだそうです。ヤドリギは「半寄生植物」ともいわれ、「ヒレンジャク」が遠くの樹木に運んでくれるからこそ、子孫を繁栄することができているんですね。つまり、「ヤドリギ」とヒレンジャクはお互いの命を支えあう大切なパートナーと言えますね。
小さな体を天敵から身を守るために…
「ヒレンジャク」は基本的に数羽から数十羽の群れで行動します。まれに、100羽を超える大群となることもあるそうです。これは、「ヒレンジャク」は体が小さいため自然界の大きな天敵から身を守るためだと言われていて。同じレンジャク属の「キレンジャク」と一緒に群れを作ることもあるのだとか。
そんな「ヒレンジャク」の愛らしい姿を撮影できた方は、是非ネイチャーランドの「ギャラリー」に投稿ください♪お待ちしております!
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