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【野鳥関連ニュース】

野鳥図鑑~人懐っこくて芸達者な『ヤマガラ』~


公園や森に行くと出会う確率の高いヤマガラ。日本のカラ類の中では大柄で、シジュウカラやコガラと比べると大きく、存在感があります。私たちにとって意外と身近な野鳥ですが、生息しているのは日本、台湾、朝鮮半島、中国のごく一部。黒い頭と喉、オレンジ色のコントラストが印象的な色彩から、「山吹色のお腹のカラ」=ヤマガラと名前が付けられたのだそうです。ヤマガラは正面から見ると、喉の黒い部分が逆三角形に広がっているのが目立ち、漢字の「山」のように見えるのが見分け方の特徴です。

珍しいヤマガラの子育て事情


ヤマガラの鳴き声は「ビィービィービィー」「ニーニーニー」と響きわたる声で鳴き、繁殖期には「ツツピン、ツツピン、ツツピン」など多彩な声でさえずります。めでたくパートナーを見つけたヤマガラは木の洞などにコケや羽毛、獣の毛などを使った皿状のフカフカ巣を作りますが、時にキツツキが開けた穴や、人間が設置した巣箱などにも好んで営巣します。3~6月に3~8個の卵を産みオスが卵をあたため、2週間ほどで孵化したヒナたちは18~20日ほどで巣立ちを迎えます。また、カラ類は希に他の鳥の子育てに加わることがあり、ヤマガラがシジュウカラと同じ巣で子育てをしている、という珍しい生態が観察されたこともあるそうです。

ヤマガラはエゴノキが大好物


ヤマガラの食性は雑食です。夏には昆虫などの動物質を食べますが、冬には主に果実を好んで食べます。また、ヤマガラの大好物はエゴノキ。10月を過ぎると、木にぶら下がりながらエゴノキの果実を取っているヤマガラの姿が見かけられます。エゴノキの実は非常に硬いのですが、ヤマガラは果実を両足で器用に挟んで嘴でつつき割り、有毒な果皮を取り除いてから種子だけを食べます。実のえり好みができる時期は短く、秋も深まり、エゴノキの実が減ると、地面に落ちた実を拾うことも。地面に降りたヤマガラを観察するには絶好の機会です。

ヤマガラは人懐っこくて芸達者


現在は鳥獣保護法で禁止されていますが、ひと昔前までは野鳥を捕獲し飼育することはよく行われていました。ヤマガラはペットとしても人気があり、平安時代から飼育されていた記録が残っています。ただ飼うだけでなく様ざまな芸を仕込み、お祭りなどではお神籤の束から一つ持ってくる「おみくじ引き」や、小さな鐘を突く「鐘つき」、カルタを1枚取ってくる「かるたとり」、輪をくぐる「輪ぬけ」など様ざまな技を披露していたのだそうです。

人懐っこい一面を持つヤマガラは、これからの季節公園や森で観察することができます。その愛らしい姿を撮影できた方は、是非ネイチャーランドの「ギャラリー」に投稿ください♪お待ちしております!
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