野鳥図鑑~大きく固いクチバシが自慢の『イカル』~
約23cmの大きくてがっちりとした体と黄色いクチバシが特徴のイカル。顔の前側と長い尾の先は光沢感のある濃い紺色をしていて、翼の一部も同じく光沢感のある濃い紺色。光の加減で黒と青の美しいグラデーションにも見え、比較的、初心者のバードウォッチャーにもとらえやすい身近な野鳥です。イカルは日本・中国大陸の東部・朝鮮半島・シベリア南西部などに分布し、森林地帯や木がまばらな林などの樹上に生息しています。
イカルの好物は木の実
イカルは主に樹上で過ごしますが、非繁殖期は地上に降りて採食する姿がよく見かけられます。イカルの好物は木の実で、口の中で回しながら食べるという特徴があります。古くは「マメマワシ」や「マメコロガシ」、「まめうまし」、「豆割り」とも呼ばれていたのだとか。ちなみに、奈良県斑鳩町(いかるがちょう)は、かつてイカルがたくさん生息していたことが名前の由来とも言われていて、かの聖徳太子と推古天皇により創建されたと伝わる法隆寺も斑鳩寺という別称があるほど奈良県とは馴染みの深い鳥なのです。
いつも行動を共にする仲良し夫婦
イカルは繁殖期前には小さな群れの中から気の合うパートナーを見つけて、夫婦で生活するようになります。イカルの夫婦仲はとても良いので餌を探しに行くときなど、いつも行動を共にすることで有名です。イカル夫婦の特徴としては、ほかの鳥類と違って巣の周辺の狭い範囲を縄張りにします。小枝や草のつるを浅いお椀型に組み合わせた丈夫な構造をしている巣を作り1度に3~4個の卵を産み、約2週間の抱卵を経て孵化。ヒナは約2週間で巣立ちを迎えます。
黄色のクチバシがチャームポイントの「イカル」。そのキュートな姿が撮影できた方は、是非ネイチャーランドの「ギャラリー」に投稿ください♪お待ちしております!
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