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【野鳥関連ニュース】

野鳥図鑑~世界を股にかける鷹『サシバ』~


「サシバ」という野鳥をご存知でしょうか?「サシバ」はタカ目タカ科サシバ属に分類されるタカの仲間で、里山で人間の近くに暮らす猛禽類です。毎年9月中旬から10月中旬にかけて成鳥とその年生まれの幼鳥が群れをなして本州を少しずつ南下していき、九州から越冬地の奄美大島や沖縄を経て、フィリピンやインドネシアの島々へと移動する「鷹の渡り」を見せる代表的な鳥でもあります。

翼の大きな長距離ランナー


サシバの全長はオスが約47㎝、メスが約51㎝ほどでメスの方がやや大き目。翼開長(翼を広げた大きさ)は105~115㎝もの大きさになります。タカの仲間としては小ぶりな体ではありますが、長い渡りをするために翼はやはり大きく別名「大扇」とも呼ばれています。
メスとオスの違いは、目の上の眉斑(びはん)という部分。メスの方が白っぽくくっきりしていることが多いようです。そして、「サシバ」の食性は雑食で主な餌はヘビ、トカゲ、カエルといった小動物やセミ、バッタなどの昆虫類。稀にネズミや小型の鳥などを捕食する事もあり、人里近くに現れて「ピックイー」とよく通る鳴き声を聞かせてくれることがあります。

「サシバ」の1年間


「サシバ」は3月下旬から4月上旬にかけて日本に渡来します。渡来するとすぐに繁殖行動を始めて、4月中旬~5月上旬にかけて産卵して抱卵に入ります。巣はアカマツやスギなどの針葉樹に作る事は多いですが、広葉樹に作る事もあります。一回に2~3個の卵を産み、抱卵期間は約1カ月ほどでヒナは孵化後36日前後で巣立ちます。そして、ヒナ達が大きくなると秋の渡りが9月初め頃から始まります。渡りの際には非常に大きな群れを作り渥美半島の伊良湖岬や、鹿児島県の佐多岬ではサシバの大規模な渡りを観察する事ができます。一方、春の渡りの際には大きな群れを作る事はないのだそうです。

この時期、大移動を行う「サシバ」。もし、「サシバ」の姿が撮影できた方は、是非ネイチャーランドの「ギャラリー」に投稿ください♪お待ちしております!
◆ギャラリーページはコチラ
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